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原作はごくごく短い作品で、ほとんどダイジェストのように書かれている。
はじめは、弁護士が孤独を紛らわすために読み漁った書物の数々をシェークスピヤとかの古典ということにして、
劇中劇として繰り返し描く公演にしようかと思ったが、あんまりおもしろくなさそうなのでやめた。
それよりも、原作に描かれていない看守たちや、銀行家やその周囲の人々のことを想像して書いた方が楽しそうだったので、そうすることにした。
10ページくらいの原作を100ページくらいの台本にするつもりなので、もうほとんどこれは新作だ。
ということで10月のギジレンは新作古典
「賭け」をやることになりました。
とはいえふざけすぎると良識ある人々とチェーホフに悪いので、
原作を最大限尊重し、チェーホフへの敬意を示した上で、
実はそんなに尊敬してないことがうっかりバレるくらいのバランスでやりたいと思います。
オラ、チェーホフ出てこいよオラ。(って門田くんが言ってました)
佐藤佐吉賞の優秀作品賞を受賞した公演で、
チェーホフの「賭け」という小説を膨らませた新作古典として上演いたしました。
銀行家役の川上献心さんと盗人役吉成豊さんが一本筋を通し、
その周りでみんなが馬鹿騒ぎするというスタイルは、
僕の母に特大なインパクトを与え、「風太と見にいった新○線より面白かった」と言わしめました。
親バカです。
僕が劇団員になることを決めた公演です。
黒澤風太 より